交通事故後にドアノブを回せなくなった TFCC損傷とは? |千葉船橋の交通事故に強い弁護士

賠償金の増賠償金の増額を目指すためには
早期のご相談が大切です

土日・夜間も
対応可能です

交通事故後にドアノブを回せなくなった TFCC損傷とは?

交通事故で手首に強い衝撃を受けると、小指側の手首に痛みを感じるようになり、ドアノブを回せなくなるなどの症状が出ることがあります。
単なる手首の捻挫や打撲として見過ごされてしまうこともありますが、実はTFCC損傷と言い、後遺障害等級認定がなされる症状の可能性もあります。
 

1.TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)とは

交通事故により、TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)を発症してしまうことがあります。
TFCCとは、手関節尺側部(小指側)を構成する線維軟骨と靱帯構造の複合体のことです。
TFCCを損傷すると、小指側の手首の部分に痛みを感じるようになり、次のような動作が痛みのためにできなくなってしまいます。
 

  • ・手首をひねる運動
  • ・ドアノブを回すこと
  • ・ドライバーでねじを回すこと
  • ・タオルを絞ること
  • ・ペットボトルの蓋を開けること
  • ・車のハンドルの操作
  • ・掃除機で掃除すること

 
また、手首を小指側にひねる時に、痛みと共にクリック音が鳴る点も症状の特徴です。
 
TFCCの損傷は、手関節部の過剰な負荷の繰り返しや強い衝撃により発生します。
前者の例としては、野球やテニスなどのスポーツが原因となることが多いようです。
後者の例としては、転倒や作業中の事故などによっておきます。
もちろん、交通事故で手関節部を強打したことが原因となることもあります。
ただ、スポーツや事故が原因でなくても、加齢による変性損傷により発症することもあります。
 

2.交通事故でTFCC損傷が生じる例

交通事故で次のような形で手首に衝撃を受けた場合は、TFCC損傷を発症する可能性があります。
 

  • ・自転車やバイクでの走行中に交通事故に遭ってしまい、転倒して手をついたり、強打したりした。
  • ・自動車を運転している間に交通事故に遭い、自動車のハンドルを握った状態のまま、手首に強い衝撃を受けた。つまり、ハンドルで手首を強打した。

 

3.TFCC損傷は診断が難しく後遺障害等級認定がされにくい

TFCC損傷はレントゲンを撮るだけで分かる損傷ではなく、また、MRIでの診断精度も高くありません。
そのため、TFCC損傷の画像診断は難しい上に、仮に、TFCC損傷と診断されても、後遺障害等級認定では否定されることもあります。
 

4.TFCC損傷が後遺障害等級認定で否定される理由

TFCC損傷が交通事故によって生じたものと言えるのかの判断が難しいためです。
上記で紹介したように、野球やテニスなどのスポーツで手首を酷使している場合や仕事で手首を使う作業を行っている人も、変性損傷を負っていることがあります。
交通事故がきっかけで痛みに気付いても、交通事故との因果関係を否定されてしまうこともあります。
また、頸椎捻挫(むちうち症)のように重要視されないことから見逃されやすく、単なる手首の捻挫や打撲とされてしまうこともあります。
 

5.交通事故によるTFCC損傷である場合の後遺障害等級認定

交通事故によってTFCC損傷を負った場合は、機能障害、神経障害による後遺障害等級認定がなされる可能性があります。
 

5.1機能障害

TFCC損傷により手関節の動きに支障が生じた場合は、機能障害に該当することがあります。
 

8級6号 一上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

「関節の用を廃したもの」の基準は、健康な手首に比べて、損傷した手首の可動域角度が10%程度以下となっている場合です。
 

10級10号 一上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、健康な手首に比べて、損傷した手首の可動域角度が1/2以下となっている場合です。
 

12級6号 一上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

「関節の機能に障害を残すもの」とは、健康な手首に比べて、損傷した手首の可動域角度が3/4以下となっている場合です。
 
つまり、手首の動かせる範囲が狭いほど、重い後遺障害等級認定を受けるということです。
 

5.2神経障害

TFCC損傷により手関節に痛みが生じる状態のことです。
患者が痛いと自覚するだけでなく、医学的に証明できる場合に認定されます。
 

12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの

MRIや関節造影の画像などの他覚的所見により患者の痛みを証明できる場合に認定されやすくなります。
 

14級9号 局部に神経症状を残すもの

その他、患者の痛みを医学的に説明できる場合に認定されやすくなります。
 

6.TFCC損傷による後遺障害等級認定は早期の対応が大切

TFCC損傷が生じた場合は、小指側の手首の痛み、手首の可動域制限、握力の低下と言った症状が表れます。
交通事故から時間が経てば、交通事故との因果関係を否定されやすくなるため、交通事故後、できる限り早く手首の違和感に気付くと共に、手の専門医の診察を受けて、TFCC損傷の診断を得ましょう。
その際は、MRI画像をしっかり撮ることはもちろん、可動域検査を行い、痛みがあることやクリック音が生じることなどを後遺障害診断書にしっかりと記入してもらうことが大切です。
 

7.交通事故の法律相談は津田沼総合法律事務所へご依頼ください

津田沼(船橋市、習志野市)で、交通事故の被害に遭われた方は、津田沼総合法律事務所へご相談ください。
交通事故によるTFCC損傷は、後遺障害等級認定を受けることが難しい損傷ですが、早期に手首の違和感に気付くことで、適切な後遺障害等級認定につなげることができます。
交通事故の被害への対応はスピードが重要ですが、TFCC損傷は特に早めの対応が大切です。
少しでも悩んでいる方やどうしたらよいか分からない方は、とりあえず、お電話ください。
土日や夜間帯でもすぐに相談に応じます。

交通事故解決のために大切なのはスピードです。

迷っている方も、まずは一度お電話ください。